30代・非エリートの大学院留学のメリットとデメリット

大学院の授業

皆様こんにちは、hiroueです。
現在家族でオーストラリアの大学院に留学しています。
最初のセメスターが終わりましたので、自分なりに留学を振り返っています。

簡単に私の状況

日本の伝統的なモノづくりに携わる零細会社にて7年間勤務をしていました。

自分なりに仕事で成果が出せたと感じたこと、私生活での大きなきっかけがあったことで、長年の夢だった海外留学を実現しました。32歳でした。

少々遅いかなとも思いましたが、やりたいことを積み残していくのは、自分に対して不誠実だと思い、決断しました。

大学院留学に対する満足度

最初に、私は留学をしていることに大満足していますし、迷っている方にはぜひとおすすめしたいです。

しかし、これは貴重な時間、お金を大量投下していることにより、自分の選択は正しい、あるいは選んだ道を「正解」と思いこむこと以外には考えられないという事情もあります。きっと、他の留学をしている方の中にもそういう考えの方は多いと思います。

幸い、私は性格的にもそうで、自分の選んだ道が一番だった、あるいは一番にするにはどうしたらいいかと考えるタイプで、過去を後悔することはあまりありません。

でも、それではこれから留学に行きたいと思う人達の良い判断材料にならないと思うので、自分の経験を踏まえながら30代で留学をするメリット・デメリットを書きたいと思います。

※なお、ここではキラキラなキャリアから、世界最高峰のMBAに行くような方を想定できていません。個人的には、世界のトップで戦える切符を手に入れる事のできる素晴らしい留学だと思うので、どんどん行ってほしいです

※あと、理系の研究職の方についてもわかりません。その分野での最高峰を走る大学院に行かれることはきっとキャリアを大幅に高められると思います。

あくまで、専門性に乏しいビジネス畑の文系の人間の場合、ということです。

大学院留学のデメリット

・お金がかかる。
家庭があるとなおさらです。本当にお金がかかります。オーストラリアは本当に高いです。

コストパフォーマンスで考えると、
・(キャリアチェンジを含む)その国への永住権やワーキングビザに近づけること→大学院を出るとビザがもらえたり、その分野の修士があることで仕事を得やすくなるから
・最高峰のMBAで、卒業後の給料大幅アップの事例多数
というケース以外ではコスパ重視ですと、大学院留学という選択肢は得策ではない気がします。

・時間がかかる
30代は、働き盛り。2年弱抜けるとなると、どんどん実世界から取り残されている気分になります。実際問題、大学院では研究に基づいたことを習うことが多いので、世の中の最新事例より2.3歩遅れます。

なので、業界の最新動向に触れ続けるためには、やはり実務を行うこと以上のことはないと思います。

大学院留学のメリット

・圧倒的に視野が広がる

これに集約できると思います。私の中では、これが一番です。
英語を操れるようになり、違う国の人達と一緒に勉強する。
そうすると、「ああ、この人達も同じ人間なんだな」と思えます。

本当に当たり前のことなんですけれども、こんな当たり前のことですらドメスティックな業界で日本人とだけ仕事をしていると忘れてしまいます。

多少の考え方の違いこそあれ、美味しいものには美味しいといい、悲しいこと、楽しいこと、勉強だってつらい。クールなものはクール。共感も出来るし、喧嘩もする。頭がいいなあと感心させられることもあれば、こちらが助け船を出せる場面もある。

ただただ話す言語が違うだけだということが理解できます。それまでは、どこか島国根性と言うか、外国人というだけで自分より優秀だったり自分とは全く違うというふうに考えてしまっていました。

そこを起点にすると、ではビジネスを海外に広げようとなったときも、とてもスムーズになります。日々事業計画を作ったりしていますが、「基本的にみんな同じ人間」と心から理解できていることは、私に広い視野をもたらしてくれました

大学院だけじゃなくてもワーホリでも語学留学でも全然わかることだと思います。ただ、じっくりとプロジェクトをベースにして、ある程度の長期間一緒に勉強したり出来ることが私にこうした気付きをもたらしてくれたので、私は大学院という形態が良かったと思います。

また、20代をビジネスに費やして、積み上げてきたものがあるからこそ、この視野の広がりにより新鮮さを味わえた気もします。

もちろん、英語が習得できたことも一役買います。得られる情報の範囲は格段に広くなりました

・年齢に対するバイアスが減った
やはり若い人、特に中国人は大卒すぐ来る人が多いのですが、それでもいろんな年齢の人が大学院で学びなおしています。
人生100年時代、仕事人生50年の時代、30代はまだ最初の10年が終わったばかり。残りの40年でも、必要なときにまた適宜学びなおしながら常にブラッシュアップしていけばいいのだというマインドを手に入れることが出来ました。

・家族で異文化体験
日本では遅くまで仕事をしていたこともあり、あまり家族と向き合えていませんでした。こちらにきて、保育園の送り迎えや必ず夜ご飯を一緒に食べたり休日は一緒に遊びに出かけたり。異文化を、当たり前としながら育っていく息子を見るのは本当に誇らしいです。月並みな言い方ですが、より家族の絆が深まったように感じます。

まとめ

別に大学院留学じゃなくても、手に入ることばかりかもしれません
コスパで考えると、もっといい選択肢もたくさん存在しそうです。
あくまできっかけなのかな、と思います。

外国という場所を、遠い隔たりの先ではなく、ちょっと海を挟んだだけの別の島と思える。大阪から見た四国みたいなもんなんですよね。

こう思えるようになったことが、私にとっての一番のメリットです。

コメント

  1. […] 30代・非エリートの大学院留学のメリットとデメリット散々迷って悩んで来た大学院留学。大きなメリットを感じています。ただし、デメリットも多いです。hiroue-blog.com2019.11.12 […]

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